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アサヒグループの「責任ある飲酒」の取り組み

日本自動車連盟と協力しアサヒビールミュージアムで適正飲酒啓発イベントを開催

2024.10.23

サステナビリティ

アサヒグループジャパン株式会社

毎年11月10日から16日は厚生労働省が定める「アルコール関連問題啓発週間」です。アサヒグループは酒類を扱う企業としての責任と自覚を持ってアルコール関連問題に取り組んでいます。本年の主な取り組みを紹介します。

飲酒状態体験ができるイベント「“大人”のミュージアムツアー」を開催

「“大人”のミュージアムツアー」

アサヒビールは一般社団法人日本自動車連盟(以下、JAF)と連携し、大阪府吹田市のアサヒビールミュージアムでJAF会員向けのイベント「“大人”のミュージアムツアー」を12月7日に実施します。アサヒビールミュージアムで飲酒運転撲滅に関するイベントを開催するのは、今回が初めてです。

ツアーでは、アサヒビールミュージアムの通常ツアーを楽しんでいただくほか、ノンアルコール飲料の試飲やJAFによる飲酒状態体験ができます。飲酒状態体験では、飲酒状態を模擬体験できるゴーグルを着用して、平常時の脳の状態を保ったまま、飲酒時と同様の視覚を体験できます。ミュージアムツアーやゴーグルを使った体験を通して、楽しみながらも適正飲酒の重要さについて発信していきます。

これまでアサヒビールでは企業や団体、大学を対象に適正飲酒や「スマートドリンキング(通称:スマドリ)」に関するセミナーを実施してきました。2023年は153件、延べ1万名以上に受講いただいています。本年も大学で実施するワークショップ型の「スマドリ大学セミナー」をはじめ、相手先のニーズに合わせてたプログラムの展開に注力していきます。

スマドリをテーマにしたセミナーや期間限定バーを渋谷区で開催

ZERO by SUMADORI-BAR

スマドリ社は一般社団法人渋谷未来デザインが主催する「SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA 2024」のプログラムの一環として、適正飲酒に関連した取り組みを実施します。SUMADORI-BAR SHIBUYAで働く学生(スマドリアンバサダー)が主体となり、11月2日〜3日は代々木公園で適正飲酒セミナーと自分自身の体質を知ることができるパッチテストを実施。11月8日~10日は東急プラザ原宿「ハラカド」4階の「ハラッパ」にて期間限定バー「ZERO by SUMADORI-BAR」を開催し、スマドリアンバサダーが考案した本イベント限定のノンアルコールドリンクを販売します。

ノンアルコール飲料販売好調

『アサヒゼロ』

アサヒビールが4月に全国発売したアルコール分0.00%のノンアルコールビールテイスト飲料『アサヒゼロ』の販売数量は、7月に上方修正した年間販売目標120万箱(1箱=瓶633ml×20本換算)を10月10日に突破しました。販売好調を受けて年間販売目標を当初(60万箱)の2.5倍となる150万箱に再上方修正しました。『アサヒゼロ』は一度ビールを醸造した後にアルコール分を完全に取り除く「脱アルコール製法」により、アルコール分0.00%でありながら本格的なビールらしい味わいと飲みごたえを実現したノンアルコール飲料です。お客さまからも「これまでのノンアルコールビールとは段違いにおいしい」「まるで本物のビールみたい」と好評で、10月1日からは新たに缶500mlを発売しました。今後もさらなる認知拡大と飲用喚起を図ります。

ノンアルコールのカクテルテイスト飲料「スタイルバランス」ブランドは本年3月から“食生活サポート”“睡眠サポート”“素肌サポート”の3つの健康機能を訴求するラインアップに刷新し、TVCMを放映することで飲用者や購入者あたりの購入量が拡大しています。本年1-9月の販売数量は前年比128%と好調です。

アサヒビールでは2025年までにビール類、RTD、ノンアルコールの販売容量合計に占めるアルコール度数3.5%以下のアルコール商品およびノンアルコール商品の販売容量構成比20%を達成することを目標としています。今後も魅力的な商品開発や提案活動に取り組んでいきます。

「責任ある飲酒」を推進するResponsible Drinking部新設

アサヒビールは「責任ある飲酒の推進」に特化したResponsible Drinking部を9月1日に新設しました。これまでアサヒビールで取り組んでいた筑波大学との共同研究や「飲酒量レコーディング」に関する業務と、アサヒグループジャパンで取り組んでいた適正飲酒セミナーの運営業務をResponsible Drinking部に集約することで、アルコール関連問題に対してよりスピーディーかつ重点的に取り組めるよう社内環境を整えます。

今後は、産学医の分野で取り組みを特に強化し、企業に対する健康経営推進サポートに注力していくほか、適正飲酒セミナーの講師を担う人材育成などに取り組みます。厚生労働省が掲げている「生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者」の割合の削減目標達成に貢献できるよう努めていきます。

  • ※:1日に摂取する純アルコール量が平均男性40g・女性20gを越える20歳以上の男女

不適切な飲酒の撲滅に向け、筑波大学と共同研究

アサヒビールは筑波大学と共同研究に関する契約を2022年に締結しました。この取り組みは、酒類を扱う企業として不適切な飲酒の撲滅に努めるアサヒビールと、アルコール関連問題対策に取り組むことで社会貢献を目指す筑波大学が、不適切な飲酒の課題解決に向けて共同研究を行うものです。アルコール関連問題対策の第一人者である筑波大学の吉本尚准教授(所属:医学医療系地域総合診療医学)の研究グループと互いの知見や強みを生かして、これまで多量な飲酒など不適切な飲酒の社会課題に対する科学的根拠に基づいた研究を進めてきました。2023年には“飲酒量が多い人にノンアルコール飲料を提供することで飲酒量が減少する”ことを実証した論文を発表しました。

この成果を基に、3月から医療機関ネットワークを保有する株式会社ファンデリーと協業し、ファンデリーがサポートする医療機関でノンアルコール飲料を活用した飲酒量コントロールの提案を開始しました。医療従事者が生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している方に対して保健指導を実施する際に、筑波大学との共同研究結果の内容を伝え、ノンアルコール飲料を配布し、飲酒量コントロールを提案します。現在、年間で70万人への配布を予定しています。

また8月からは「健康経営」を推進する企業を対象に、アサヒビールが開発した飲酒量を可視化するサービス「飲酒量レコーディング」(https://www.ab-drinkingrecord.jp/)を用いた調査を開始しました。ノンアルコール飲料を無償で提供するグループ(介入群)と提供しないグループ(非介入群)の2つのグループに対象者を分け、それぞれのグループごとにおいて日々の飲酒量や頻度を記録して分析します。

アサヒグループの考え方

国内グループの中で「責任ある飲酒」を中心的に担うアサヒビールは、2020年12月以降、お酒を飲む人・飲まない人、飲める人・飲めない人、飲みたい時・飲めない時、あえて飲まない時など、さまざまな人々の状況や場面における“飲み方”の選択肢を拡大し、多様性を受容できる社会を実現するために商品やサービスの開発、環境づくりを推進する「スマートドリンキング」を提唱してきました。今後も、ノンアルコール飲料の開発などに取り組む「多様性のある飲酒文化の創造」と不適切な飲酒の撲滅に努める「責任ある飲酒の推進」を二本柱とし、スマドリを推し進め、多様性を受容できる社会の実現を目指します。

アサヒグループは豊かな社会の実現に向けて「アサヒグループ サステナビリティ基本方針」に則って、「環境」「コミュニティ」「責任ある飲酒」「健康」「人権」の5つの重要課題を選出し、取り組みを進めています。「責任ある飲酒」においては、2020年に策定したグローバルスローガン「Responsible Drinking Ambassador(責任ある飲酒大使)」のもと、アサヒグループの従業員一人ひとりが「責任ある飲酒」に責任を持ち、行動をすることで「酒類を取り扱う企業グループとしての飲酒に関する基本方針」の実現を目指しています。